魔女っ子(予定)少女 まなちゃん
15.やっくん七変化 …の続き(パターンA)
(ああっ! 絶望だぁ!!!)
美鈴ちゃんの巨大な舌に翻弄され、ソーセージと一緒に噛まれ、唾液と混ぜ合わされる。
やがて僕は、ぐちゃぐちゃに潰されたソーセージや唾液と混じって、
どろどろの状態となった。
(もう意識も無くなって…あれれ?)
なぜか僕はハッキリと意識を保っていた。
もしかすると、今の僕は液体だから、噛まれても死ななかったのだろうか。
僕は、滑らかな食道の中を、下へ下へと送られながら考えた。
(うーん。今のところまだ生きてるみたいだけど、
このままだと僕は、美鈴ちゃんのお腹の中で
ソーセージと一緒に消化吸収されて贅肉になってしまうなぁ。
夜中の食事は肥満の元なんだぞ! 美鈴ちゃん…
………ああっ! こんな事考えている場合じゃない。とにかく…
そもそも、この、まぜこぜのどろどろ状態から、僕は元に戻れるのだろうか?
『しびびっ』
変身は可能だった。
(うぐっ!…)
僕は、美鈴ちゃんの食道の中で、人間の姿に戻った。
変身を解けば、僕に混ざっていた食物も分離されるようだ。
以前、僕の体に染み込んだオシッコを分離して、
タンポンから元の姿に戻った時と同じだ。
しかし、このままで居るわけにはいかない。
どろどろの食べ物に溺れて息ができないのももちろん困るが、
もうすぐ彼女の胃の中に送り込まれてしまうはずである。
当然のことながら、人間の姿のままで胃に入ると、
こなされて、僕は美鈴ちゃんの贅肉だ。
(ぐずぐずしていられないな!)
『しびびっ』
僕は、一番安全と思われる、『ビー玉』に変身した。
ガラスは胃液で溶かされる心配はないし、丸いので美鈴ちゃんを傷つけることもない。
その直後噴門が開き、僕は、どろどろのソーセージと一緒に、
胃袋の中にポチャンと落ちた。
一方、美鈴ちゃんは、テーブルの上にあったものを2、3個食べると、
お腹をさすり、満足そうな顔をして台所を出ていった。
(さてと、これで一安心かな。)
僕は美鈴ちゃんの胃の蠕動運動に身を任せて漂いながら
脱出方法を考えた。
このまま待っていれば遅くとも数日後には外に出られるが、
時間がかかりすぎる上に、かなり不快な目にも遭わなければならない。
それより、まなちゃんにテレパシーでSOSを送れば、
今すぐテレポートで助け出してもらうこともできる。
ただし、テレポートできる場所が場所だが…
もちろん、どちらを選ぶかは決まっている。
早速、まなちゃんにテレパシーを送った。
《まなちゃん! まなちゃん!!》
《…んんっ?……… 何?…… やっくん?》
まなちゃんが、眠そうに応答した。
《助けてよ! 僕、美鈴ちゃんに呑み込まれちゃったんだよ!》
僕は、テレパシーで、その時の状況を説明した。
《それで? あたしに、どうしてほしいわけ?》
《だから、テレポートで、美鈴ちゃんのお腹から出してほしいんだよ。
ほら、いつも僕を呼び出す時みたいに、まなちゃんの口の中にとかさ。》
ところが、まなちゃんは冷たい。
《嫌よ! あたし、そんな気持ち悪いもの、口の中にテレポートしたくないもん!》
《だったらこの際、お尻の中でもかまわないから。まなちゃん!》
その時、まなちゃんの口調がきついものに変わった。
《やっくん!!! お風呂場で美鈴お姉さんのヌード見てたでしょ!!
鼻の下、伸ばしちゃって。あたしが知らないとでも思ってたわけ!?》
(あ…ひ〜っ! やっぱりバレてたのか!!)
《ううっ…》
僕は、言い訳できない。
まなちゃんは続ける。
《良かったじゃないの! やっくん。
綺麗な『大人』のお姉さんが好きなんでしょ?
そのままで居れば、美鈴お姉さんのパンティーの中にも行けるかもよ!?》
まなちゃんは「大人」のところを強調する。
すっかりへそを曲げてしまっているようだ。
こういう時は、おだて作戦しかない。
《まなちゃ〜ん!
そんなこと言わないで、助けてよ〜ぉ!
まなちゃんが、一番可愛いってば!!
まなちゃんのぱんつの中が、ホント、最高だよぉ!!》
《そう。ありがと。
じゃ、そういうことで。
あたしは寝てるんだから、もう起こさないでよね!!》
作戦失敗。
これは本当に怒っているようだ。
(あぁ… まなちゃん…)
まなちゃんに見放された僕は、通るべき道を通り、
しかるべき時間をかけて、美鈴ちゃんから脱出するしかなかった。
消化器官にとって異物である僕は、食べ物よりも速く流される。
だから翌朝には、美鈴ちゃんの直腸の近くまで辿り着いていた。
だが、そこから先は大渋滞だった。
巨大な硬い大便が僕の行く手を塞いでいた。
僕が立ち往生している間にも、後ろから、新たなうんちがやってくる。
その場から動けない僕は、美鈴ちゃんのうんちの間に
挟まれ、包み込まれ、固められた。
僕の周りは、既にガチガチの状態だった。美鈴ちゃんは、便秘気味らしい。
僕は、ビー玉に変身していても、体の感覚は残っている。
特に、「におい」はからだ全体で感じる。
美鈴ちゃんの大便に埋まった状態の僕は、めまいがしそうなくらい臭い。
これだけなら、まだいいが、僕の苦しみは別の所にもあった。
眠ることが許されないのだ。
僕は、眠ると人間の姿に戻ってしまう。
美鈴ちゃんの体に入ったままで眠ってしまったら、どんなことになるか…
ここまで辿り着く間にも、小腸の中で居眠りして溺れそうになったりしたのだ。
僕は、もう30時間以上、ろくに寝ていない。
もし、ここで人間の姿に戻ったら、僕は美鈴ちゃんのお尻の中で、
ガチガチの大便に潰されて挽肉になるか、ガス中毒でフン死するか、
いずれにしろ、たいへん危険な状態に違いない。
極度の眠気のために僕の思考能力は低下し、バカな考えも浮かんでくる。
(もし僕が美鈴ちゃんのお尻の中で潰されて、うんちと一緒に排泄された時、
真っ赤な僕の血を見た美鈴ちゃんは『ぢ』になったと勘違いするのではなかろうか…)
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結局僕は、連休の最終日、まなちゃんが帰る間際になってようやく、
美鈴ちゃんの体内から脱出することができた。
といっても、美鈴ちゃんのお尻の穴から出てきたのではない。
まなちゃんが、やっと、助けてくれたのだ。
僕は、まなちゃんのテレポート能力によって、
美鈴ちゃんの中から、まなちゃんの中へと転送されていた。
《やっくん! どうだった? 美鈴お姉さんの中は? うふふ…》
《も、もうたくさんだよ! マジで死にそうだったよ!
やっぱり、まなちゃんの中が、一番だよ!! ホント!》
帰りの列車で、まなちゃんと僕はテレパシーで会話していた。
僕は今、まなちゃんのお尻の穴の中に、人間の姿で居る。
まなちゃんが、例の器具を使って空気を送り込んでくれているので、
僕は呼吸することが出来るのだ。
まなちゃんの直腸の中は、きれいに掃除されていた。
僕を迎え入れるために、予め浣腸をしておいてくれたのだろう。
まなちゃんのそんな優しさに、言いようのない安らぎを覚えた。
僕は、そのまま、まなちゃんの直腸の粘膜に抱かれて、
列車の揺れを感じながら、深い眠りへと落ちていった。